「海外の仮想通貨ニュースを読みたいけど、専門用語が分からない…」
「X(旧Twitter)で見る『HODL』とか『FOMO』って、どういう意味?」
仮想通貨の世界は、その技術もトレンドも、その多くが英語圏から生まれています。そのため、海外の最新情報をいち早く、そして正確にキャッチするためには、基本的な英語の用語や、コミュニティで使われる独特のスラングを知っておくことが非常に強力な武器になります。
この記事では、「仮想通貨」そのものを指す基本的な英単語から、ニュースやSNSで頻繁に登場する必須の専門用語、そして知っていると情報収集が格段に楽しくなる略語やスラングまでを、分かりやすく解説します。
「仮想通貨」を指す基本的な英単語
まず、「仮想通貨」を表す英語には、文脈によっていくつかの表現があります。
- Cryptocurrency:
最も公式で、学術的な場面でも使われる正式名称。「暗号(Crypto)」と「通貨(currency)」を組み合わせた言葉です。 - Crypto:
「Cryptocurrency」の略称で、日常会話やニュース記事などで最も一般的に使われる、最もポピュラーな表現です。 - Crypto Asset / Digital Asset:
金融庁が「暗号資産」と呼ぶように、公的機関や金融のプロフェッショナルが、その「資産」としての側面を強調する際に使う、よりフォーマルな表現です。
【基本編】覚えておきたい必須の専門用語
仮想通貨の仕組みを理解する上で、以下の単語は基本中の基本となります。
- Blockchain: ブロックチェーン
- Wallet: ウォレット
- Private Key: 秘密鍵
- Seed Phrase / Recovery Phrase: シードフレーズ / リカバリーフレーズ
- Exchange: 取引所(CEX: 中央集権型取引所, DEX: 分散型取引所)
- Gas Fee: ガス代(取引手数料)
- Smart Contract: スマートコントラクト
- Decentralization: 非中央集権
- Mining: マイニング
- Staking: ステーキング
- NFT (Non Fungible Token): NFT(非代替性トークン)
【SNS・コミュニティ編】頻出する英語の略語・スラング
X(旧Twitter)などのSNSで、世界の投資家たちの「生の声」を理解するために、以下のスラングは非常に重要です。
- HODL (ホドル):
もともとは「HOLD(保有する)」のタイプミスが起源。「何があっても売らずに、長期的に保有し続ける(ガチホする)」という意味で使われる、最も有名なスラングです。 - FOMO (フォーモ):
“Fear Of Missing Out” の略。「乗り遅れることへの恐怖」を意味します。価格が急騰しているのを見て、「自分だけがこの利益を取り逃がしてしまうのではないか」という焦りから、高値で買ってしまう心理状態を表します。 - FUD (ファッド):
“Fear, Uncertainty, and Doubt” の略。「恐怖、不確実性、疑念」を煽るような、ネガティブで根拠の薄い情報や噂を指します。 - DYOR (ディーワィオーアール):
“Do Your Own Research” の略。「他人の情報を鵜呑みにせず、自分で調べなさい」という、仮想通貨の世界における黄金律です。 - WAGMI (ワグミ) / NGMI (エヌジーエムアイ):
“We’re All Gonna Make It” / “Not Gonna Make It” の略。「俺たちはみんな成功するぞ(うまくいくぞ)」という楽観的な連帯感を示す時や、逆に「こいつはダメだ(うまくいくはずがない)」と誰かの行動を揶揄する時に使われます。 - ATH (エーティーエイチ):
“All Time High” の略。その仮想通貨の「史上最高値」を意味します。 - Shill (シル):
自分の利益のために、特定の仮想通貨を過剰に、そしてしつこく他人に推奨する(煽る)行為のこと。
【市場・トレード編】相場の状況を表す英単語
市場全体の雰囲気や、トレードの状況を表す基本的な言葉です。
- Bullish / Bearish:
強気(価格が上がると考えている状態)/ 弱気(価格が下がると考えている状態)。”I’m bullish on Bitcoin.” (私はビットコインに強気だ) のように使います。 - Bull Market / Bear Market:
強気相場(上昇相場)/ 弱気相場(下落相場)。 - Volatility:
ボラティリティ(価格変動の度合い)。 - Market Cap (Market Capitalization):
時価総額。 - Long / Short:
買いポジション(価格上昇で利益)/ 売りポジション(価格下落で利益)。
英語で情報収集する際のポイント
これらの用語を覚えたら、実際に海外の情報に触れてみましょう。
- 公式アカウントをフォローする:
興味のあるプロジェクトの公式X(旧Twitter)アカウントや、創業者のアカウントをフォローするのが、一次情報を得るための最も確実な方法です。 - 大手海外メディアを読む:
CoinDeskやCointelegraphといった、業界で信頼されている大手メディアは、質の高い情報を提供しています。 - 翻訳ツールを活用する:
完璧に理解できなくても問題ありません。Google翻訳やDeepLといった高精度な翻訳ツールを使えば、記事の概要を掴むことは十分に可能です。
まとめ:英語を制する者が情報を制す
この記事では、仮想通貨の世界で使われる基本的な英語の用語やスラングについて解説しました。
- 「仮想通貨」は、一般的に「Crypto」と呼ばれる。
- ブロックチェーンやウォレットといった、基本的な技術用語が存在する。
- SNSでは、「HODL」や「FOMO」といった、コミュニティ特有の略語やスラングが飛び交っている。
- これらの英語表現を理解することで、海外の一次情報にアクセスしやすくなる。
仮想通貨市場は、良くも悪くも、海外のニュースや著名人の発言一つで大きく動くグローバルな市場です。英語の壁を少し乗り越えるだけで、あなたは他の人よりも一歩先に、より新鮮で本質的な情報にたどり着くことができるようになるでしょう。